私の娘は中学1年生の3学期から極端に学校に行く回数が減り、中2は数回、中3始業式と翌日のみの登校です。現在は、中学3年生なので受験生になります。不登校の親もですが、不登校である子供自身も将来が見えず不安になることでしょう。
そんな子供がいつ行動をおこすのか、親としては気が気じゃないと思います。そんな不登校の娘が行動をしたきっかけは『高校の学校説明会』でした。
自分の目で見て、耳で聞いて、可能性を感じたようです。同じ悩みを持つ方の参考になればと、いきさつを書いてみました。
現在の学校の方針は「学校復帰」という文章が削除され、「適応指導教室・フリースクール・特例校」の不登校支援が打ち出されています。
「不登校」を積極的に選ぶ生徒が増えたことで、不登校支援の充実化が求められるようになっています。
不登校受験生との向き合い方【中2の時】
娘の場合は、中1の途中から「学校に行けず」、中2では自分で「学校に行かない」という選択をしていました。
行けないのではなく、行かない選択。
本来は、親としてはそれを認めないのが正しいのかどうかわかりません。娘の性格を考えて、強引にことをすすめることが得策とは考えられませんでした。
そこで、本人に選択をさせました。
学校に行く
学校にいかない
学校に行くと言った日
心の中では、行かないといけないとわかっていながら行けば嫌な思いをして帰ってくる。その気持ちをおして『行く』選択をした娘を褒めました。
学校に行かないと言った日
その選択に共感し、その選択をしたことにふさぎ込んでいる日はそっとしておきました。ふさぎこまず、話ができそうなときは、たくさん話をしました。
中学校に行かないリスク
高校に行くときにしんどくなる。やりたいことや、夢や希望ができたときに、「あの高校に行っておけば」ということになるかもしれないという話をしました。
高校を卒業していないときのリスク
高校を卒業してない時に考えられるリスクを二人で考えました。やりたい仕事の学歴が『高卒以上』だったらどうする?
好きな人ができたときに『学歴』がないと断られるかも?結婚するときに、もしかしたら相手の家族から『反対される』かも?
やりたいことができた時に、学校にいっていればわかることも『学びなおし』がいるかも?などなど、二人で考えられることを上げてみました。ポイントは、本人に考えさせて発言させたところ。
リスクを洗い出したら『高校卒業はしておきたい』と言い始めた
たくさん話をして、高校に行かなかったら、高校に行ったら・・・と考えるうちに答えがでました。
次にやることを二人で考えた
高校卒業を卒業するには、高校に入らないといけないね。そこで、中学校にいけるのがベストだけどどうするか?
娘は、それで今から中学校に行けるほど心は強くありませんでした。
中学2年生で出した答え
『中学3年生になって考える』でした。ずっこけちゃいますよね。そこまで順調に、学校に意識がいっていたのに問題の先延ばしになりました。
ですが、私は『わかった、中学3年生で本気で向き合おう。』と返事をしたのでした。
さらに、『あなたの未来。あなたが選択して進みなさい。』しんどくなっても『ママのせい』だけではないよ!と現実的な話もしました。
周りはあなたが未来でしんどい思いをしないようにアドバイスしてくれているのに、『学校へ行かない選択』をしたのは『あなた』だからといいきかせながら。。。(中学生の娘にはまだ難しいかもと思いながらも、向き合いました)
『あなた』が本気で本気で向き合っていれば、私も家族も周りの人もきちんと助けてくれるからと娘の本音と親である私の本音と、世間の目について娘と語り合いました。
あなたの人生、あなたが決めたらいいよ!
中学2年生にする話なのかどうか、中学2年生に理解できる話なのかわかりませんでした。私も、悩みました。きっと娘も。ですが、娘は『わかった』と答え、不登校のまま中学2年生をすごしたのでした。
不登校受験生との向き合い方【中3の時】
さあ、勝負の中学3年生になりました。始業式には登校し、翌日も!
『よし!』この調子でと思ったら、授業が始まると急下降。中学2年生で授業にほとんど出ていないから、授業についていけない。
中学3年生の行かない理由は『授業についていけない』がほとんどでした。それは、わかっていたことでしょ!と思いましたが、それが娘の向き合い方でした。
受験に本気で向き合うためにまた話し合い
中学3年生になって受験生になると、『受験=テスト』に不安になったようで、私は合格しないからと意気消沈。
そこで、まずはどんな学校に行けるかのリスト化しました。
- 毎日通える? ⇒ 通えない
- 朝起きれる? ⇒ 起きれない
- 受験はできそう? ⇒ できない
- 全日制で行きたい高校ある? ⇒ ない
- 通信制でいきたい高校ある? ⇒ わからない
- 週何日とかだったら通える? ⇒ 通えそう
- 簡単な受験ならできそう? ⇒ できそう
こんな感じで、リストアップしていきました。
まだ受験を悩む娘に一言
嫌なら受験しなくてもいいよ!中卒でも、社長とかになっている人たくさんいるし、自分がどう生きるかだと思うよ!
娘の決断
働く自身はない。
通信制高校でも、高校卒業を考える。
じゃあ、本気で向き合おうね!
通信制高校の資料請求をした!
娘に、選択させるために自分で気になる『通信制高校』があるかホームページでチェックさせました。。
そして、資料請求し、さらに『気になる高校』をピックアップしていきました。
最後まで残った通信制高校の学校説明会を予約
学校説明会を早めに予約して、通信制高校の知識がない不安を払拭することにしました。
保護者説明会でも、娘を一緒に連れていき『通える距離か?』『学校の雰囲気は?』を見ていきました。
そうすると、ある通信制高校の学校説明会の帰りに『ここがいい!』と言いました。
直接高校の先生に話を聞いて不安が消えた
高校生にならないといけないけど、高校生になれないんじゃないか?
という不安を娘は抱いていたようでした。
ですが、先生の話を聞いて『自分でもなんとかなりそう』という感触を得ることで前をむくことができました。
表情が明るくなった娘
箸にも棒にもかからないかもと思っていた高校生活。
それが、自分も高校生になれるかも!と思ったことで、だんだん明るくなりました。
中学校には行けないままですが、教科書を少し開いたり、YouTubeで勉強してみたりと少しだけですが行動をし始めました。
通信制高校の中3サポート
今では、月に1度開催される中学3年生にむけた高校のイベントに必ず参加。
毎回授業参観のように、私も楽しく見学しています。
不登校なのに、こんなに周りの人とコミュニケーションとれるんだと感心しました。
また、同じような境遇の子供たちが多いので話も合うようです。
受験のプレテスト
娘の希望する通信制高校の受験は、かたち上のテストという感じ。
8月、10月にプレテストに合格すれば、本試験ではテストは免除。
作文と面接だけになります。
1回目のプレテストには落ちてしまった娘ですが、『落ちる』経験もしたことなかった娘にとっては良い刺激となりました。
また、次のテストに向けて気持ちを切り替えているところです。
2回目のプレテストで合格!
似たような問題が出ると聞いていたので、テストに出た問題の類似問題ばかり勉強してたようですが、2回目のテストでは、娘の思った類似問題ではなかったようで、、、
娘は、単語のsummerが出たなら、spring、winter、autumnなどの単語がでると思って勉強していたみたい。
だけど、Januaryとかが出たみたいです。
ですが、無事に合格して一安心です。
本テストでの面接で見せた娘の一面
2回目のプレテストで筆記テストに合格した娘。本テストでは面接のみで、面接は三者面談です。
先生からの質問に娘より私の方がドギマギ!
ずっと不登校だったからちゃんとやり取りできるのか?そんな不安がゼロではありませんでした。
しかし、想像とは裏腹に娘はきちんと敬語で受け答え。しかも、自分の意見を迷いもなく答えるではありませんか!
成長した娘の姿に感動した日となりました。
無事高校に合格
娘は無事に自分の希望する高校の受験に合格して進学することができました。
通信制高校で、受験というほどの内容ではなかったかもしれませんが・・・
きちんと、筆記テスト、面接と受験を行い『合格した』という体験が娘の自信につながったと思います。
高校生活に向けて頑張って欲しいものです!
まとめ
娘が不登校になった時、正直ショックでした。ですが、娘の気持ちと向きあったり、不登校として学校の先生と話をしたり、不登校に関することを勉強したりしたことは貴重な経験でした。
娘が不登校にならなければ、知り得ないことも数多くありました。
しかも、不登校でも不登校じゃなくても娘が今後自分で自立して生きていける手助けをすることには変わらないんだと感じました。